勤め先が破綻し、自らも力不足で会社にまったく貢献できず、建築の大変さを知り挫折し、ふらふらいろんな仕事していた時期がありました。

そんな時に、地元のお寿司屋さんで友人と食事していたら大将に弟の家を設計してほしいと言われました。

当時の私はまだ見習いで挫折した身でもあり、自信がなくお断りしました。

しかし、「失敗してもいいからやってみて」と言っていただき、その言葉にとても驚きましたが、やはり自信がもてず後日正式にお断りの話をしに行きました。

ですがそこでも建て主のお母様から「あなたにやってほしい」という言葉をいただき、その思いに感謝しアルバイトで設計を引き受けました。

当時自分の持っているものを全てだし、一緒に塗装作業をお手伝いし完成させました。

「思っていた以上にいいがになった」とほめていただき、とてもうれしくてやりがいも感じられ、楽しかったです。

ご主人はお風呂がお好きで、休日楽しめる大きなオリジナルのお風呂を作り、私も入らせてもらいましたが最高に気持ちよかったです。

思い描くものをお客様と一緒に考えそれが形となり、そこで生活されている姿を見て、とてもやりがいを感じました。

やっぱりこの仕事やりたいという強く思い、その後すぐに起業することになりました。

お客様とは今も仲良くさせていただいていて、先日リフォームのご相談をいただきました。とても感謝しています。

この出会いがなかったら建築を諦め、後悔していたと思います。

私にとって大将やお母様、お客様の家族は生涯忘れることがない大恩人です。

このような多くの方たちの支えがあったからこそ今も存続できています。

だからこそ、この地域で恩返しをしていきたいという思いが強く、これからもできることからチャレンジしています。