スタッフブログ - 日々のコト

23.バリアフリーを考える(スロープについて)

スロープと滑り台の違いはどこか?

スロープ(外部)の理想な勾配は1/15です。10㎝の段差で1.66mの長さが必要です。

玄関タイルで40cmの段差があると長さ6.6mのスロープ距離が必要で、途中に踊り場を1.8m分作り合計8.4mが必要になります。

敷地面積の小さいおうちでは、家づくりの計画段階から想定していないと適切な設置が難しいです。

車で走っていると時々見かけるのが、勾配1/12以上の急なスロープです。

やさしさで作られたスロープと思いますが、実際に使用すると自走式車いすの使用者はかなりの腕力が必要になります。介護用の車いすにしても、これからの老々介護の事も考えても危険であり、ましては冬場の凍ったスロープは子供の滑り台です。

急こう配なスロープをつくると危険がいっぱいです。

取り付ける際には、適切な勾配(1/15)や手スリや転落防止の立ち上がりなどを考えて取付したいです。

また、本当にスロープが必要なのかも考える必要があると思います。

玄関ポーチの踏み面を余裕のあるものにしたり、階段部分に手すりを設けたり、持ち運び式のスロープで対応したりその他の方法も考えられます。

スロープをお考えの時には、施工者と利用者・介護支援者・ケアマネージャーとの打ち合わせを現場で行いましょう。

スロープのつもりが、滑り台にならないように注意しましょう!

ちなみに、避難用滑り台は25°~35°の勾配。40センチの段差に対し85センチの長さでした。

福祉住環境コーディネーター 三谷賢治


2021.06.18 日々のコト

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